まず最初に文句が言いたいんです。久しぶりにヒッキーオンリーの投稿なんですけども。
でも、さらに最初に言っとくけど、初恋はマジで良い曲だからね。
先週の26日にヒッキーの最新アルバム「初恋」をフラゲしてきたわけだが、買う前から甚だ不愉快なんです。ヒッキーの曲はハイレゾで揃えてきているのに、何故に今になってCDを買わなければいけないのだ。
コンサート申し込まなければいいんじゃね?って言われればそれまでだが、ハイレゾ音源が欲しいぐらいなんだからコンサートにだって行きたいわ。
そうなんです、CDを買った理由はコンサート申し込み用のシリアルを手に入れるためにだけに購入したんです。初恋には今までハイレゾで買った5曲が入ってるわけで、1周聴き終わっただけでなんかもうイヤ。手に入れてから1週間の間でたった1周。
そもそもね、初めからCDしかなければいいのですよ。ハイレゾを先に聴いちゃってからはCDには戻れないの。
ってことで、昨日ハイレゾ出ているかなとソニーのサイトを覗きに行ったらなんとなんと3200円。今まで発売されたFantômeやFirst Loveは11曲4200円、今回初恋は12曲だから安い!!!って少しウキウキしたけども、先ほどから言っているように、すでにハイレゾで買っている5曲が入ってるから、それを除いて買うと3780円だから別に安くない。まぁアルバムなんて昔からこうよね。安室さんの時にはこんなこと全く思わないんだけど、ヒッキーは購買に関してフェアだという認識があるから、無駄にモノを買わせられることに抵抗がある。
ハイレゾって1曲540円もするんす。しかも、1曲が160MBぐらいするからいくら安いからと言って同じ曲を買うと無駄にパソコンの容量が食うわけですよ。捨てればいいかもしれないが、いくらデータだからと言って1曲540円もするもの易々と捨てれない。
今回はシリアル封入ってことがあったからCDを買わせていることもあるし、だからハイレゾを安くしてくれている、という思い込みで苛立ちを鞘に納めることにするよ。(とはいえ、購入ののちにシリアルをメールで届くシステムにすりゃいいだけじゃんか、とも思う。転売なんてまったくできない強固なシステムを確立したんだし。)
すぐにでもハイレゾが欲しい気持ちもするけれども、今月は安室さん出費で多大なるお金が流出しているからもう少し我慢。沖縄への飛行機代がたけーーーー!
ということで、前置きが長くなったけど、ヒッキーの初恋がめちゃんこ良いんです。徐々に重厚な音になっていく楽器隊の音が素晴らしいのですよ。最近のシングル曲のなかで冒頭と、中盤から後半にかけての雰囲気が変わる曲がいくつかあって、初見(耳)で聴いたときとフルで聴くのではややギャップがある。
その曲が「大空で抱きしめて」「Play A Love Song」「初恋」の3つ。
特に「大空で抱きしめて」は冒頭軽快でさわやかな始まりなのに、中盤から影が立ち込めてきて、最後で悲しみいっぱいな気持ちにさせられそのまま放置。
「Play A Love Song」と「初恋」はガラッと変わるわけではないけど、徐々に音数が増えていって最後はヒッキーの声の後ろから津波のように押し寄せてくる音の大スペクタクル。「Play A Love Song」は人生を賛美するかのようなゴスペル調のコーラスで、「初恋」はストリングスとピアノの重厚感。
初恋の冒頭について「うるさいほどに高鳴る胸」って歌詞が凄く好き。胸は音を鳴らさないでしょ。でもわかるこの感覚。抑えようにも抑えられないやや迷惑な身体の現象、鼓動。音楽ってライブに行かなくても身体で感じることができるんだなって思った一文だった。あと、「もしも~」の歌い方がめっちゃ好きなの。情動的というか。サビで言葉と言葉がずっと連なっていく感じとか。
また先日、SONGSに出演したヒッキーが話していた言葉にならない「心の隙」は、ものすごく共感する部分だった。言葉がフィーチャーされる一方で、言葉にしない想いを如実に音で表すのがヒッキーの音楽だと思っていて、小田和正さんが話していた「真夏の通り雨」の中の降りやまない通り雨について、「あ、止まないんだ」っておっしゃっていて、それがこの曲の神髄なんだと思う。通り雨ってすぐに止むから通り雨なのに雨止まなし、しかもこのフレーズが何度も何度もリフレインし、フェードアウトし曲は終わる。終わっているようで終わっていない。「真夏の通り雨」はヒッキーが復帰したすぐに発表された曲で、お母さんのことが描かれているのではという前提(後から本人が断定していた)と通り雨はすぐ止むという認識あるからこそ、降り止まない雨が物語り、言葉では語られていない悲しみが心の隙間にすっと入ってくる。
音で表される感情で特に印象に残っているのが「大空で抱きしめて」と「俺の彼女」
大空で抱きしめての後半、「もし夢の中でしか会えないなら 朝まで抱きしめて」のあと、長い長い間奏がある。同じフレーズが何度も繰り返される中、そのフレーズがぴたりと止まり、ハミングのみの静寂さに包まれたあと、祈りのような声のコーラスが入り「わかっているわ、欲張りなのは でも最後と言わずにキスをして」ところで感じることは、この長い長い間奏が意味するところ、それは頭の中で繰り返される叶わない願望。分かっていても何度何度も願ってしまう気持ちであり、ふと静寂が訪れるときに、ちゃんと自分でもちゃんと理解していることを思い知らされる瞬間。その気持ちを癒すかのような流れる祈りのコーラス。
また、Fantômeに収録されている「俺の彼女」の後半、この歌は愛し合う男女の気持ちをヒッキーが交互に演じ、心の中に蠢く気持ちを徐々に露わにしていくという触れてはいけない深淵を覗いてしまうようなゾワゾワする音があふれかえる。
しばらく「初恋」を聴いていたら、「風に吹かれて震える梢が~」も、風にすべて吹かれていったかのように音が止み、その後「小さなことで」が2度繰り返され、2度目ではコーラスが入り込み全然小さくない声で歌い上げる対比(小さいと思ってことが実は大きな傷になることあるよね)、「狂おしいく高鳴る胸」で高ぶる気持ちをどーーーんと渦巻く音で表現されているのに気が付いた。
逆に、心の隙に入らない音楽がダンストラック。というかスピード感といえばいいのか。
以前、Strangerを聴いているときに、何か思い浮かぶことがないなって思ったことがあって、それは言葉の数・字詰めや音数、スピード感に起因するのではないかと思ったのよね。頭の中で言葉も音として認識されて敷き詰められる。逆にバラードはゆったりとしたメロディーの中にある言葉と言葉の「間」いわば言葉がない時間を与えられることによって、感情移入が発動する。以前にこのこと書いたことあって、随分前から探しているんだけど見当たらないのよね。どなたか見つけたら教えて。
一か月ぐらい前に買った初恋がSONGSでヒッキーの歌う姿を見たらまた聴きたくなり、まだまだ聴き足りない感じがするので、アルバムの初恋を堪能するのはまだ先で大丈夫そう。
というかさ、先日のSONGSが始まる数時間前に2人の方から、もうすぐヒッキー始まりますよ!ってリマインドが来たんだけども、そんなに私忘れっぽく思われている?w一人の方は知ってるかもしれませんがーってことでしたけども。確かに、以前のSONGSを見るのを忘れてしまってぎゃぁあああって言っていたら再放送をみんなが教えてくれた経緯があるのは覚えている。次は7/16に放送される「プロフェッショナルの流儀」です。みなさんのリマインドをお待ちしております。
あ!違う!7/14の音楽の日にも出演するんだった!でも、何時に出演するかわからないと待っていられないのよね。
音楽の日|TBSテレビ
7月14日(土)放送開始!『namie amuro Final Space』 | Namie Amuro Final Space
初恋
宇多田ヒカル
2018/06/27 ¥250
Stranger(from AL「_genic」)
安室奈美恵
2015/06/10 ¥250