声帯を壊してもなお手に入れた、安室さんの大きな夢(2019.1.20 NHKインタビューを見終わった感想) - Twitterボットはディーバの夢を見るか

声帯を壊してもなお手に入れた、安室さんの大きな夢(2019.1.20 NHKインタビューを見終わった感想)

2019/01/24 23:25




引退から4ヶ月経った2019年1月、最後の告白と銘打ちインタビュー番組が放送された。

平成史スクープドキュメントの一環として放送された番組だったけれども、安室さんインタビューをメインに平成史を組み合わせたような内容だった。

その中で、今まで明かされていなかった引退の具体的な内容が明かされた。

それは、7年前に声帯を壊していたことが、引退しようと思った最後に背中を押したものだった。

このインタビューが行われたのは2018年のため、7年前ということは2011年。
LIVE STYLE 2011のツアーのコンサート中、歌えなくなり(急性上気道炎)中止・延期し、またその前年2010年のPAST < FUTUREのツアー中にも声帯炎のため、2公演を中止・延期と2年連続で喉の不調が続いていた。

2011年の中止について言及した記事を見たことがないのでわからないのだが、2010年のツアー終了後、発売された雑誌のインタビューでは公演中止のことをこう話している。
「たとえ1%でも自分のなかでやれるという自分を信じられるものがあればやっていたと思うんです。だけど今回はその1%すらなかった。1曲もちゃんと歌える自身がなかった」
(詳しくはこちらの記事に雑誌の画像を載せています。GINGER (ジンジャー) 2011年 01月号 - Twitterボットはディーバの夢を見るか

今回放送された番組タイトルに「最後の告白」とあったけれどそれに対して深読みもせずに眺めていた私にとって衝撃的な告白だった。引退の具体的な理由を語ったことではなく、そのことを最後に伝えてくれたことが一番の衝撃だった。

引退発表からの1年間、ありとあらゆることをし尽くし、できうる全てのことをやってくれたと断言できるほどにファンや自分自身に関わったすべての人達のため奔走していた。最初は理由を知りたかったけれど、いつの間にか理由を知りたいということさえも忘れてしまうぐらい十分に私たちを楽しませてくれていたから、まさか引退後に具体的な理由を知れることになるとは思いもしなかった。

こんな風にいきなり巨大な爆弾投げつけて驚かせるの、安室さんらしいって言ったららしすぎる。
ファンの皆さんの中に「いい状態の安室奈美恵」を思い出として残してほしい。
インタビューで安室さんはこう話していた。そんな思いから、引退前に具体的な理由を言わず、引退後に伝えようと思ったのかもしれない。

引退日の2018年9月16日。
歌って踊るを代名詞としていたアーティスト安室さんの最後が、浴衣で花火を見る姿で幕を閉じたことに対して、和みすぎてやや笑ってしまったのだけれど、今回のインタビューを見終えた今は「真摯で律儀」の安室奈美恵で最後が閉じられたと感じている。

インタビューを見終えた数日後に、先日読み終えた前田裕二さんの「人生の勝算」のなかで、秋元康さんが言ってた「夢は全力で伸ばした1mm先にある」という言葉をふと思い出した。

全力で伸ばした1mm先の夢と、安室さんが語った夢の話が重なった。

安室さんの夢は「大きなコンサート会場で引退コンサートをすること」
デビュー当時からの思いだったと2017年にNHKに出演したときに語っていた。
(ご参考 >> 息子さんのために書いたSay the word、安室さんがファンのために歩んでくれた5年間、それを見続けた私の日々 - Twitterボットはディーバの夢を見るか

2012年、20周年のドームツアーを最後に安室さんは引退後考えていたけれど、それは叶わなかったことも語られていて、そのインタビューで安室さんは、20年歌手をやれたのも奇跡だし、5年後にまたもう一度大きな会場でコンサートなんて絶対にあり得ないと話していた。

当時その話を聞いた私は、5年後に絶対にあり得ないと断言したとき、安室さんは謙虚だし以前に安室奈美恵は終わったなど言われたことから、「絶対にあり得ない」と話したんだろうと思っていたけれど、声帯を壊していたという話を聞いた今、やっと話が繋がった。

でもそれからの5年間、安室さんは本当に凄かった。
オリジナルアルバム2枚、ベストアルバム2枚を発売し、オリジアルバムはどちらもプラチナ認定され、2014年に発売されたBalladaはダブルプラチナ、Finallyはダブルミリオン。
コンサートツアーは6ツアー。
  • 2013年 44公演
  • 2014年 37公演
  • 2015-16年 国内44公演+海外3公演 計47公演
  • 2016-17年 100公演
  • 25周年アニバーサリー 2公演
  • 2018年 国内17公演+海外5公演 計23公演

それ以外にも毎年数十冊の雑誌、ラジオ、CM、最後の年はテレビ出演もあった。

声帯が壊れるとはどういうことなのか。具体的なことは私にはわからない。けれど、そんな不安を微塵も感じさせずに、安室さんはこの5年間全力で走り続けあのドームツアーを遂行した。

2013年に発売されたwithで「目指してるのは大きなところだけど、背伸びせず、遠回りでもいいから時間をかける。そのほうが自分のペースに会っているだと思います。」の言葉が気になっていて、引退が発表されたときにそれだったのかと思い、今回の声帯のことを合わすと、安室さんにとって物凄いチャレンジだったんだろうと思わざるを得ない。
(もっと以前はこんなことを書いていたので、憶測で勝手に振り回されている私を見てくれ。 安室さんがエイベックスに移籍した - Twitterボットはディーバの夢を見るか

夢は叶います。
安室さんはイッテQに出演したときにイモトにそう伝えた。安室さん自身も全力で掴み取った夢があったからこそ自信を持って話してくれたのかもしれないなと思いつつも、夢を叶えるには並大抵ではない努力が必要なこともヒシヒシと感じる。

私にはそう大きな夢というものはないけれども、でもやってみたことならある。それに向けて日々積み重ねて行きたいと思う。


以前読んだnoteの記事がとても良かったので読んでみてください。




P.S. 2日間でこれ書いたんだけれど、昨日の夜寝る前にFinally聴いたら(インタビュー後に初めて安室さんの音楽を聴いた)数秒で号泣してしまって大変だった。テレビ見ているときは、こんなこと伝えてくれるだなんてホント律儀だなぁとか、引退したことに対してあまり寂しさないやと平穏だった気持ちとは大違い。
しばらくして落ち着いてから何故号泣したのか考えてみたら、安室さんと私の間で1番の関わりをもっていたのが、まさしく声だったからじゃないかと気がついた。何にも知らないで、声が好きと浮かれていた私の5年間とは裏腹に、安室さんにとって不安を抱える声帯との戦いだったように思い、そのギャップが辛かった。


何度聴いても、声帯が壊れるということがどういうことなのかさっぱりわからない。きっと一生わからないと思う。だって安室さんは「いい状態の安室奈美恵」を思い出として残していって欲しくて25周年で引退したのだから、最後の安室さんが最高の安室奈美恵に違いない。ライブ音源のFinallyを続けて聴くのマジヤバイから、スマホに入れるやり方とか調べてやってみて。本当に凄いから。(スピーカーにスマホくっつけて録音でも問題ない)Finallyには最初から最後まで泣かされっぱなしだったなぁ。これからもいちいち泣かされそう。


【引退にまつわるインタビュー番組を見ての感想】
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